仙台市宮城野区の矯正歯科、ぬかつか矯正歯科クリニックです。
子どもの歯並びは、骨格の成長に大きく影響されます。そのような中で、何歳から矯正を始めれば良いのか迷う保護者の方は多いのではないでしょうか。矯正治療では、子どもの矯正には明確な年齢よりも、歯の生え方や顎の成長ステージを見極めることが大切です。
ここでは、Ⅰ期治療（子供の矯正治療）とⅡ期治療（大人の矯正治療）の違い、早期矯正のメリット、開始時期を見極めるポイントについて分かりやすく解説します。



目次
1. Ⅰ期治療とⅡ期治療
 ・ 1-1 Ⅰ期治療とは
 ・ 1-2 Ⅱ期治療とは
2. Ⅰ期から矯正を始めるメリット
 ・ 2-1 将来的な抜歯を避けられる
 ・ 2-2 Ⅱ期治療が軽く済む場合がある
 ・ 2-3 癖も一緒に見直せる
3. 矯正を始めるタイミング
 ・ 3-1 永久歯への交換が始まったタイミング
 ・ 3-2 歯科でチェックを受けましょう
 ・ 3-3 一人一人の成長に合わせて
【まとめ】

1. Ⅰ期治療とⅡ期治療

1-1 Ⅰ期治療とは

Ⅰ期治療とは、乳歯と永久歯が混ざっている時期に行う矯正治療です。
一般的に顎の成長のピークが過ぎる12歳頃までに行うのが目安とされ、歯が並ぶためのスペースを確保したり、上下の顎のバランスを整えたりします。
この時期は顎の成長をコントロールすることで歯並びを整えることが可能で、将来の歯並びを左右する重要なタイミングでもあります。顎が小さくて歯が並ばない、受け口や出っ歯などが早い段階で見られる場合は、Ⅰ期からの治療が効果的で、Ⅱ期治療が必要であることがほとんどです。

1-2 Ⅱ期治療とは

Ⅱ期治療は、永久歯が生えそろった中学生以降に行う矯正のことです。
基本的には成人の矯正と同じで、ワイヤー矯正やマウスピース矯正を用いて、歯の位置を細かく調整し、最終的な噛み合わせを改善します。
Ⅰ期治療を行わずにⅡ期治療だけで治すケースもありますが、顎の成長による問題がある場合やスペース不足が大きい場合は、抜歯等が必要になってくる場合があります。

2. Ⅰ期から矯正を始めるメリット

2-1 将来的な抜歯を避けられる

Ⅰ期治療は顎の成長を利用しながらスペースを広げられるため、将来的に永久歯の並ぶ場所が確保しやすくなります。その結果、Ⅱ期治療で歯を抜かずに済む可能性が高くなります。

2-2 Ⅱ期治療が軽く済む場合がある

<Ⅰ期治療で骨格的なバランスや土台を整えておくと、抜歯を避けられる可能性が上がるとともに、Ⅱ期治療の負担が軽くなることがあります。
治療期間が短くなる、使用する装置がよりシンプルになる、歯の移動が過度にならないため痛みも出にくいなど、全体の負担を抑えられるケースも見られます。

2-3 癖も一緒に見直せる

指しゃぶり、口呼吸、舌癖などの癖は、歯並びを悪化させる要因となります。しかし癖は、一度ついてしまうと直すのが難しく、特に大人になってからでは大きな治療の妨げになることもあります。
まだ柔軟な子どものうちに癖を改善すると、歯並びの後戻り予防にもつながりやすいです。

3. 矯正を始めるタイミング

3-1 永久歯への交換が始まったタイミング

矯正を考える一つの目安は、6歳臼歯（第一大臼歯）が生えはじめる時期です。
このタイミングは、顎の成長の変化が最も大きい時期で、早めに相談することで、成長を利用した治療計画が立てやすくなります。

3-2 歯科でチェックを受けましょう

矯正をいつ始めるべきかを保護者が判断するのは比較的難しいといえます。
顎の成長方向や歯の大きさとスペースのバランス、癖の有無、骨格的な問題などをあわせて判断する必要があります。そのため、まずは歯科医院で定期的に検査を受け、お口の中の状態を把握することが大切です。

3-3 一人一人の成長に合わせて

子どもの成長スピードは個人差が大きいため、同じ年齢でも、永久歯の生え方や顎の成長段階が異なる場合があります。
そのため、矯正開始のベストな時期は、あくまでその子の成長に合わせて考えたいものです。定期的に歯科医院でチェックし、タイミングを見極めることが矯正成功の第一歩といえます。

【まとめ】

子どもの矯正は年齢だけではなく、歯の生え替わりや顎の成長段階を見て判断することが大切です。
Ⅰ期治療では顎の成長を利用できるため、抜歯を回避できる可能性や、Ⅱ期治療の負担が軽くなるなどのメリットがあります。気になる症状がある場合や生え替わりが始まったタイミングで、一度歯科医院で相談してみましょう。お子さま一人ひとりの成長に合わせた適切な矯正スタートが、将来のきれいな歯並びにつながります。