矯正治療は医療費控除の対象になる?
豆知識

仙台市宮城野区の、ぬかつか歯科です。
「矯正治療は高額だけど、医療費控除の対象にならないの?」というご質問をいただくことがあります。
実は、矯正治療は目的によって医療費控除の対象になるかどうかが分かれます。
ここでは医療費控除の基本的な仕組みと、矯正治療が対象になるケース、実際に控除を受けるための手続きについてご紹介します。
目次
1.医療費控除の基本
・ 1-1 医療費控除とは
・ 1-2 対象になる医療費の考え方
2. 矯正治療が医療費控除の対象になるケース
・ 2-1 発育段階にある子供の矯正
・ 2-2 機能改善を目的とした成人矯正
・ 2-3 対象にならないケース
3. 医療費控除を受けるための手続き
・ 3-1 必要な書類と保管しておきたいもの
・ 3-2 確定申告での申請方法
【まとめ】
1. 医療費控除の基本

1-1 医療費控除とは
医療費控除とは、1年間に一定額以上の医療費を支払った場合に、所得税の一部が軽減される制度です。自己または同一世帯の家族のために支払った医療費が対象となり、確定申告を行うことで適用を受けられます。
一般的には、年間の医療費が10万円を超えた場合に控除の対象となりますが、所得額によっては10万円に満たない場合でも対象となることがあります。
控除額には上限が設けられており、実際にいくら軽減されるかは所得税率によっても変わってきます。
1-2 対象になる医療費の考え方
医療費控除の対象となるかどうかは、治療としての性質を持つ医療費かどうかで判断されます。病気やけがの治療、機能の回復を目的とした医療費は対象になりやすい一方、見た目を良くすることを目的とした美容目的の医療費は対象外とされます。
矯正治療についても、この「治療目的か美容目的か」という考え方が適用され、同じ矯正治療であっても、目的や症状によって判断が分かれる点が特徴です。
2.矯正治療が医療費控除の対象になるケース

2-1 発育段階にある子供の矯正
成長期のお子様の矯正治療は「噛み合わせや歯並びの異常が成長に影響する可能性がある」と考えられ、医療費控除の対象となります。歯並びによって咀嚼や発音、顎の成長に支障が出ている場合、それを改善するための矯正治療は治療目的とみなされることが多いためです。
成長期は顎の骨が発育している時期でもあるため、早期の矯正治療が将来の機能や見た目に大きく関わってくるという背景もあります。
2-2 機能改善を目的とした成人矯正
成人の矯正治療であっても、噛み合わせの異常によって咀嚼や発音などの機能に問題が生じている場合は、医療費控除の対象となる可能性があります。例えば、噛み合わせが悪いことで食べ物をうまく噛めない、特定の発音がしにくい、顎に負担がかかり痛みが出ているといった場合が挙げられます。
歯科医師の診断書などによって、治療の必要性が明確に示されることが重要なポイントです。
2-3 対象にならないケース
一方で、見た目を美しくすることだけを目的とした矯正治療は、医療費控除の対象外とされる場合があります。機能的な問題がなく、審美的な理由のみで矯正を希望する場合は、医療費控除の適用が難しくなることがあります。
判断が難しいケースもあるため、事前に歯科医師や税務署に確認しておくと安心です。
3.医療費控除を受けるための手続き

3-1 必要な書類と保管しておきたいもの
医療費控除を申請する際には、矯正治療にかかった費用の領収書や、通院にかかった交通費の記録などを保管しておく必要があります。また、治療の必要性を説明できる診断書や、歯科医師からの説明資料があると、申請がスムーズに進みやすくなります。
領収書や記録は、確定申告の際にすぐ取り出せるよう、治療期間中からまとめて保管しておくことをおすすめします。
3-2 確定申告での申請方法
医療費控除は、年末調整では適用されないため、確定申告を行う必要があります。1年間の医療費の総額をまとめた「医療費控除の明細書」を作成し、確定申告書とともに税務署へ提出します。申請の時期は原則として翌年の2月16日から3月15日までとなっており、期間内に手続きを済ませる必要があります。
申請方法について不明な点がある場合は、お近くの税務署や税理士に相談することをおすすめします。
【まとめ】
矯正治療が医療費控除の対象となるかどうかは、治療目的か美容目的かによって判断が分かれます。発育段階にあるお子様の矯正や、機能改善を目的とした成人矯正は、対象となる可能性があります。
控除を受けるためには、領収書や診断書などの記録をしっかりと保管し、期間内に確定申告を行うことが必要です。
仙台市宮城野区のぬかつか歯科では、矯正治療に関するご相談も承っております。
お気軽にお問い合わせください。
監修・執筆者情報
糠塚 世毅(ぬかつか せいき)
ぬかつか矯正歯科クリニック 院長
岩手医科大学歯学部卒業。東北大学歯学部矯正科にて研鑽を積み、歯学博士(東北大学)取得。
日本矯正歯科学会、東北矯正歯科学会、日本成人矯正歯科学会会員。
仙台市宮城野区にて「ぬかつか矯正歯科クリニック」を運営し、子どもから大人まで幅広い矯正治療を担当。



